勝浦那賀海部三郡寺社領等之帳面・名東名西麻植三郡寺領社領等書記帳・板野阿波美馬三好四郡在々寺社領相記帳(読み)かつうらなかかいふさんぐんじしやりようとうのちようめん・みようどうみようざいおえさんぐんじりようしやりようとうかきしるすちよう・いたのあわみまみよしよんぐんざいざいじしやりようあいしるすちよう

日本歴史地名大系 の解説

勝浦那賀海部三郡寺社領等之帳面・名東名西麻植三郡寺領社領等書記帳・板野阿波美馬三好四郡在々寺社領相記帳(寺社領相記帳)
かつうらなかかいふさんぐんじしやりようとうのちようめん・みようどうみようざいおえさんぐんじりようしやりようとうかきしるすちよう・いたのあわみまみよしよんぐんざいざいじしやりようあいしるすちよう

三冊

成立 享保一五年

原本 国立国文学研究資料館史料館所蔵蜂須賀家文書

解説 享保一五年九月、徳島藩の南方郡奉行岩田吉兵衛・中北郡奉行安富丞右衛門・大北郡奉行林九平が各々の担当分の寺社領地および免地について書上げたもの。実は同じく郡奉行単位で三冊作成された「所々御制札場数御番所御制札数神社仏閣寺院寺社領御建立所数御番所御武具郷鉄砲人数小高名書等目録」から寺社領分のみを抜出したものである。この帳簿の内容は、(一)各郡ごとの制札場と制札の目録(文言の内容は「御制札文言並御番所御掟書之写帳」にある)(二)各郡ごとの神社仏閣の一覧、(三)寺領一覧、(四)社領一覧、(五)御目見寺社一覧、(六)建立所(修復寺社)一覧、(七)郷鉄砲一覧、(八)番所・渡場の武具一覧の八項目となっている。これらの調査は享保一三年一月に徳島藩を継いだ蜂須賀宗員が地方の掌握をするための調査の一環としてつくられたものと思われる。当史料はその状況を目録的に記載したもので、一つ一つの項目は精細に書かれたものではない。しかし「御制札文言並御番所御掟書之写帳」「無役在所相調帳」「寺社領相記帳」などの同時期につくられた関連文書も含めて考えると、この時期の藩による地方調査がいかに徹底的に行われたかがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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