勘(漢字)

普及版 字通 「勘(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] カン
[字訓] かんがえる・しらべる

[説文解字]

[字形] 会意
甚(じん)+力。〔説文新附〕十三下に「(かんが)ふるなり」とし、甚声とするが、戡(かん)・堪(たん)なども甚声ではなく、これらは会意字とすべきである。〔玉〕に「定するなり」とみえるが、〔唐律〕などに至って用例がある。甚を堪(たん)・碪(ちん)などによって磨の器と解するならば、力は耒(すき)の象形であるから、耒に(と)ぎを加える意となるが、古くは戡も戈に従い、立意の近い字である。

[訓義]
1. かんがえる、しらべる、くらべる。
2. 罪人をしらべる。
3. 戡・刊・堪と通用する。

[古辞書の訓]
名義抄〕勘 カムガフ・サダム 〔字鏡集〕勘 カムカフ・サダム・ツハヒラカ・イマシム

[語系]
〔説文〕に甚声とする字のうち、勘・堪・戡khmは別に一系をなしている。甚・zjimは同声。甚はもと火炉の形。また斟tjimは鍋より斗勺で酌む形である。

[熟語]
勘会勘鞫勘契勘検勘験・勘誤・勘校・勘合勘査勘災勘察・勘実・勘書勘審勘定勘当・勘読・勘破勘覆勘弁・勘問
[下接語]
鞫勘契勘検勘・互勘・校勘・審勘・請勘・対勘・勅勘・点勘・駁勘覆勘磨勘

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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