労あり(読み)ろうあり

精選版 日本国語大辞典 「労あり」の意味・読み・例文・類語

ろう【労】 あり

経験を積んで熟練している。もの慣れている。洗練された様子である。また、深い知識をもっている。才知にたけている。
大和(947‐957頃)五七「女もいとらうある人なりけり」
② あれこれとよく気がつく。心づかいがゆきとどいている。
源氏(1001‐14頃)胡蝶「けしきいとらうあり、なつかしき心ばへとみえて」
風情がある。よくゆきとどいて整えられている。
※宇津保(970‐999頃)吹上下「きのかみ国へくだりて、おもしろくらうある所にたのしびあそぶ」

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