加茂(岡山県)(読み)かも

日本大百科全書(ニッポニカ) 「加茂(岡山県)」の意味・わかりやすい解説

加茂(岡山県)
かも

岡山県北部、苫田郡(とまたぐん)にあった旧町名(加茂町(ちょう))。現在は津山市の北部を占める地域。中国山地に位置し、吉井川支流の加茂川流域にある。旧加茂町は、1924年(大正13)町制施行。1942年(昭和17)東加茂、西加茂の2村、1954年新加茂町、上加茂村と合併。2005年(平成17)津山市に編入谷底水田があるが、積雪の多い寒冷地で、むしろ林業の盛んな地域といえる。中世の青柳荘(しょう)、美和荘、賀茂荘、知和荘の地で、近世には津山市の綾部(あやべ)まで通じていた加茂川舟運によって物資は運ばれ、木材の筏(いかだ)流しもみられた。JR因美(いんび)線が通じ、これに並行する主要地方道が鳥取県境を越えている。加茂川支流倉見川には多目的の黒木ダムがある。

[由比浜省吾]

『『加茂町史』(1975・加茂町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android