剴切(読み)がいせつ

精選版 日本国語大辞典 「剴切」の意味・読み・例文・類語

がい‐せつ【剴切】

〘名〙 (形動) (「剴」は斧(おの)や鎌(かま)、また、それをものに近づけて切ること) よくあてはまること。非常に適切なこと。真相に近いこと。また、そのさま。
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「この二論いづれも剴切(〈注〉ハッキリ)響亮なるを覚ゆ
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉六「実に肯綮(こうけい)に中(あた)った剴切な御考へで」 〔新唐書‐魏徴伝〕

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デジタル大辞泉 「剴切」の意味・読み・例文・類語

がい‐せつ【×剴切】

[名・形動]非常によく当てはまること。また、そのさま。
「実に肯綮こうけいあたった―な御考えで」〈漱石坊っちゃん

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普及版 字通 「剴切」の読み・字形・画数・意味

【剴切】がいせつ

急所にあたる。〔唐書、魏徴伝〕、亦た自ら世にはざるを以て、乃ち底(ていうん)(蓄)を展べ盡して隱す無し。そ二百餘奏、剴切にしての心に當らざる無し。

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