削氷(読み)けずりひ

精選版 日本国語大辞典 「削氷」の意味・読み・例文・類語

けずり‐ひ けづり‥【削氷】

〘名〙 氷を削ったもの。《季・夏》
※宇津保(970‐999頃)国譲中「物もきこしめさず。けづりひをなんめす」
※枕(10C終)四二「けづりひにあまづら入れて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の削氷の言及

【氷】より

…清少納言が《枕草子》の中で,〈削り氷にあまづら(甘葛)入れて,あたらしき金鋺(かなまり)に入れたる〉と,いまでいえば砂糖のシロップをかけただけの“みぞれ”などと呼ぶかき氷に近いものを,高貴で優美なものとして〈あてなるもの〉の一つに数えているのも,氷がきわめて貴重なものだったことを物語る。その削氷(けずりひ)は,台がんなもなかったから,ふきんで氷を包んで片手でおさえ,小さな刀で削ったものであった。江戸時代には6月1日に富士山の氷が将軍に献上されることがあった。…

※「削氷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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