利休間道(読み)りきゅうかんどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「利休間道」の意味・わかりやすい解説

利休間道
りきゅうかんどう

名物裂(ぎれ)の一つ。縹(はなだ)と浅葱(あさぎ)の細かな千鳥格子経緯(たてよこ)ともに木綿糸を用い、二本引きそろえた斜子(ななこ)糸づかいで平織にしたもの。色調、格子柄がいかにも質素で、千利休(せんのりきゅう)の衣服裂であると伝えられるのにふさわしい、素朴な風趣がある。利休の名を冠した裂にはほかに「利休緞子(どんす)」があり、浅葱地に紅で小さな梅文を表したものといわれるが、その由来はつまびらかでない。

 なお、利休間道によく似た間道に「紹鴎(じょうおう)間道」があるが、これは経・緯糸ともに絹糸によっている。

[小笠原小枝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android