別集(読み)ベッシュウ

デジタル大辞泉 「別集」の意味・読み・例文・類語

べっ‐しゅう〔‐シフ〕【別集】

漢籍で、個人別の詩文集。→総集

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普及版 字通 「別集」の読み・字形・画数・意味

【別集】べつしゆう(しふ)

作家別の集。〔隋書、経籍志四〕別集の名は、蓋(けだ)し東京(後漢)の創(はじ)むるなり。~を屬(つく)るの士、~志同じからず。風殊別、~故に別聚す。之れに名づけて集と爲す。

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改訂新版 世界大百科事典 「別集」の意味・わかりやすい解説

別集 (べっしゅう)
bié jí

中国の伝統的な図書分類において,2人以上の詩や文を選録あるいは網羅した書物を〈総集〉というのに対して,一個人の詩文を集めた書物。賦・詩,そして散文では,上奏文など公的文書草稿,政治論,古典論,各種の序文送別の辞,伝記哀悼の辞などを集録内容とする。単行の著作および非正統な作品,小説や戯曲類は含まれない。例としては唐の白居易の《白氏文集(はくしもんじゆう)》,北宋蘇軾(そしよく)の《東坡全集》があげられる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「別集」の意味・わかりやすい解説

別集
べっしゅう
Bie-ji

中国,古典詩文集の形態一つ。たとえば,杜甫の詩文集の『杜工部集』,韓愈の詩文集の『韓昌黎集』など一個人の詩文集をいう。複数人間の詩文を集めたものを「総集」というのに対する。

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