別段預金(読み)べつだんよきん(英語表記)special deposit

翻訳|special deposit

精選版 日本国語大辞典 「別段預金」の意味・読み・例文・類語

べつだん‐よきん【別段預金】

〘名〙 =とくべつよきん(特別預金)〔英和商業新辞彙(1904)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「別段預金」の意味・わかりやすい解説

別段預金
べつだんよきん
special deposit

各種の取引から派生した未決済,未整理の保管金や預り金を,他の勘定科目で取扱うことが適当でないため,便宜的に設けられてある別段預金勘定に受入れられたもので,一般の預金とは異なる。雑預金とも呼ばれ,この預金に受入れられるものは種々雑多である。預金種目の一つであるが,金融機関が返還債務を負うものばかりではなく,実質的には仮受金と同様のものもあるが,何を別段預金で処理するかの明確な区別基準はない。また一定の約款に基づいて取扱われる預金ではなく,特約のないかぎり預け入れ期間の定めもない。日本銀行ガイドラインとしての預金金利細目にはこの預金の利率が示されてはいるが,実際には利息をつけないのが原則である。さらに一定様式の預金通帳証書が発行されることもなく,必要に応じた預り証を交付して処理する。この預金で処理されるものには,委託事務に伴う受入金 (株式払込金,株式配当金,公社債元利金の支払資金,日本銀行歳入代理店・公金収納取扱店としての歳入金・公金,共同募金その他寄付金) ,一時保管金 (口座振込金の一時預り金,保護預り有価証券の償還元金・利札代り金,当座勘定解約残金など) ,未済債務整理金 (整理口に編入された普通預金,未払送金為替金,自己宛小切手資金) ,弁済・担保のための受入金 (荷為替手形割引の際の留保金,担保手形の取立代り金) などがある。

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百科事典マイペディア 「別段預金」の意味・わかりやすい解説

別段預金【べつだんよきん】

金融機関の諸取引に随伴して生ずる一時的資金を処理するための勘定科目。雑預金とも。株式申込証拠金,配当支払基金,自己宛小切手を振り出した時の支払資金,送金組戻分の一時預り金等がこれに入金される。普通は無利子

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世界大百科事典(旧版)内の別段預金の言及

【預金】より

…暫定(性)預金とは,さしあたり使途の決定しない一時的な大口資金を利殖のために預け入れるもので,通知預金がこれにあたる。以上のいずれにも入らないものとして,租税納付資金の準備を目的とする納税準備預金,あるいは別段預金(雑預金ともいう)がある。さらに外国為替公認銀行では,非居住者円預金,外貨預金も取り扱っている。…

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