初陣(読み)ういじん

精選版 日本国語大辞典 「初陣」の意味・読み・例文・類語

うい‐じん うひヂン【初陣】

〘名〙
① 初めて戦いに参加すること。また、その戦い。いくさはじめ。
※甲陽軍鑑(17C初)品二五「武田の家の侍衆は、〈略〉十六歳を初陣と定らるる」
② 転じて、正式の競技会などに初めて出場すること。
公開の場に初めて登場すること。
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉五「初陣(ウヒヂン)著書二陣雑誌に花々しい手並を見せ」

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デジタル大辞泉 「初陣」の意味・読み・例文・類語

うい‐じん〔うひヂン〕【初陣】

初めて戦場に出ること。また、その戦い。転じて、初めて試合競技に出場すること。「初陣を飾る」

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改訂新版 世界大百科事典 「初陣」の意味・わかりやすい解説

初陣 (ういじん)

初めて戦場に臨むこと。武門に生をうけた者の正念場でもあり,それだけに初陣での高名武勇誉れとされた。《保元物語》に滋目結(しげめゆい)の直垂(ひたたれ)に伏目縄の鎧に身をかため〈太刀ヲ抜テ真向ニアテ,武蔵国住人金子十郎家忠十九歳,軍ハ今日ゾ始ナル,御曹司ノ御内ニ我ト思ハン兵ハ,出アヘヤトゾ名乗タル〉と見える金子家忠は初陣で源為朝麾下(きか)の豪勇高間兄弟を討ち取り,武名をはせたという。また《平治物語》には13歳で父義朝に従った頼朝の初陣の模様が語られているが,頼朝着用の鎧,太刀はいずれも父祖相伝のものであったという。多くの軍記物に語られているように初陣は若武者の試練の場であり,〈初陣ニハ闇夜ノ如クニテ,一歩ノ先モ見エヌ也〉(《明良洪範続編》)ともいわれた。一般に初陣の年齢は時々の状況にもよるが,《甲陽軍鑑》には〈大方武田の家の侍衆は,大小ともに十六歳を初陣と定められる〉と見えている。
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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「初陣」の解説

ういじん【初陣】

島根日本酒。酒名は、初代当主が17歳のとき、広島藩士お馬廻りとして初陣を飾ったことに由来。「津和野」は米を40%まで磨いて津和野杜氏が仕込む大吟醸酒。淡麗辛口の味わい。ほかに純米吟醸酒、純米酒、本醸造酒など。平成2、5、11年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は主に佐香錦。仕込み水は青野山山麓の湧水「天泉」。蔵元の「古橋酒造」は明治11年(1878)創業。所在地は鹿足郡津和野町後田。

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デジタル大辞泉プラス 「初陣」の解説

初陣

島根県、古橋酒造株式会社の製造する日本酒。純米吟醸酒、純米酒などがある。

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