切迫(読み)せっぱく

精選版 日本国語大辞典 「切迫」の意味・読み・例文・類語

せっ‐ぱく【切迫】

〘名〙
① さしせまること。おしつまること。
(イ) 時間や期限などがさしせまってくること。〔布令必用新撰字引(1869)〕
東京日日新聞‐明治一四年(1881)一一月一四日「右は会日も接迫の事故不得止其儘」
(ロ) 物事や関係が重大な緊張した状態、追いつめられた状態になって来ること。
※応永本論語抄(1420)衛霊公第一五「君子はかやうに迷惑なるめにはあふまじかと思いしが、君子もかやうに困窮して切迫なるめにあう者かと云」
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四「事頗る切迫(セッパク)す、瞬間も失ふべからずと」
② 極端に一事にせまっていくこと。急進的に突き進むこと。
公議所日誌‐一六下・明治二年(1869)五月「其他罪の有無を不辨、公命を不待は、切迫狂乱の輩なり」

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デジタル大辞泉 「切迫」の意味・読み・例文・類語

せっ‐ぱく【切迫】

[名](スル)
期日などが間近に迫ること。「返済期限が切迫する」
緊張した状態になること。逃げ場のない追いつめられた状態になること。「経済情勢が切迫する」
呼吸や脈が、小刻みに速くなること。「脈が切迫する」
[類語]急迫緊迫迫る差し迫る押し迫る押し詰まる来る

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