切込(読み)きれこむ

精選版 日本国語大辞典 「切込」の意味・読み・例文・類語

きれ‐こ・む【切込】

〘自マ五(四)〙
刃物などで切ったあとが深く中にはいる。きりこむ。
② はいって行く。はいりこんで行く。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉四「往還から横にきれ込み、二、三丁行くと」
③ 切ったように鋭く裂け分かれたり、食い込んだりする。
真理の春(1930)〈細田民樹〉この歓び「肩に切(キ)れこむ子供の重さも忘れ」
④ 収支決算が赤字になる。欠損を生じる。

きれ‐こみ【切込】

〘名〙
① 深く切れていること。また、そのあと。きりこみ。
仮名草子可笑記(1642)三「物おどろき船橋ずまひ、きれこみ、のりずまひを大事ときらふべし」
※ひかりごけ(1954)〈武田泰淳〉「洞の内部はきはめて単純な半円で、こまかな屈折も切れこみもなく」
植物の葉などのまわりの刻み。欠刻(けっこく)鋸歯(きょし)など。
③ 収支決算の赤字。欠損。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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