分明(読み)ぶんめい

精選版 日本国語大辞典 「分明」の意味・読み・例文・類語

ぶん‐めい【分明】

〘名〙 (形動) (古くは「ふんめい」とも) 他と区別がついてはっきりしていること。はっきりわかること。あきらかなこと。明白なこと。また、そのさま。ふんみょう。
語孟字義(1705)上「由是観之、道徳二字之義、自当分明
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙一一「ノウ〔否〕イヱス〔応〕ともに分明(フンメイ)ならねば」 〔史記‐始皇本紀〕

ふん‐みょう ‥ミャウ【分明】

〘名〙 (形動) (「ぶんみょう」とも) =ぶんめい(分明)
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「是照二諦分明縦任」

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デジタル大辞泉 「分明」の意味・読み・例文・類語

ぶん‐めい【分明】

[名・形動](スル)《古くは「ふんめい」とも》
他との区別がはっきりしていること。あきらかなこと。また、そのさま。ぶんみょう。「分明事実
明らかになること。「事実はすぐに分明した」
[類語]はっきりくっきりありありまざまざしか明らかきわやか定かさやか鮮やか明瞭めいりょう鮮明顕著顕然歴然歴歴瞭然りょうぜん亮然りょうぜん判然画然かくぜん截然せつぜん見るから明快平明簡明明晰明白明明白白端的めっきり浮き彫りクリア明確明解自明彷彿鮮烈一目瞭然手に取るようたなごころを指すまがう方ない隠れもない火を見るよりも明らか目に見える言わずと知れた紛れもない

ぶん‐みょう〔‐ミヤウ〕【分明】

[名・形動]《「ふんみょう」とも》「ぶんめい(分明)1」に同じ。
「三千代の過去を―に認めた」〈漱石それから

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普及版 字通 「分明」の読み・字形・画数・意味

【分明】ぶんめい・ぶんみよう(みやう)

はっきりする。唐・王昌齢〔長信宮詞〕詩 火は西宮を照らして、夜飮を知る なり、複に恩を奉ぜし時

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