分一金・歩一金(読み)ぶいちきん

精選版 日本国語大辞典 「分一金・歩一金」の意味・読み・例文・類語

ぶいち‐きん【分一金・歩一金】

〘名〙
① (金貨鋳造高の何分の一かの金額を付与されたところからいう) 江戸時代金座で金貨鋳造のとき、鋳造料として幕府から付与した金額。
※金位并金吹方手続書(吹塵録所収)(1790)歩一金并色付代之事「金座吹屋棟梁え被下候、歩一金定法割合」
② 江戸時代の租税一種漁業商業などの生産高・売上高の何分の一かを納めるもの。分一金銀(ぶいちきんぎん)
滑稽本・寒紅丑日待(1816‐26)めでたい事「此金は町内沽券があってもらった分一金(ブイチキン)さ」
朝日新聞‐明治二〇年(1887)一月三〇日「夫(か)当地慣例に依りて、建家売買のとき必らず区役所に収来たりたる歩一金」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android