刃状転位(読み)じんじょうてんい(英語表記)edge dislocation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「刃状転位」の意味・わかりやすい解説

刃状転位
じんじょうてんい
edge dislocation

結晶転位の1種で,バーガース・ベクトル (→転位 ) が転位の方向と垂直なもの。転位を端とする原子面 (原子が配列する面) が1枚余分に入っている。刃状転位は転位とバーガース・ベクトルを含む滑り面上を滑り,それ以外の向き運動は,空格子点あるいは格子間原子生成,消滅を伴い,上昇運動と呼ばれる。

刃状転位
はじょうてんい

刃状転位」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の刃状転位の言及

【転位】より

…転位線とバーガース・ベクトルが平行のとき,その転位をらせん転位screw dislocationといい,転位線に垂直な原子面は転位線のまわりでらせん状に配列する(図2のa)。これに対して転位線とバーガース・ベクトルが直角の場合を刃状転位edge dislocationといい,1枚の余分な原子面が刃状に入り込んだようになっている(図のb)。曲がった転位のときは,1本の線に沿ってらせん転位から刃状転位と変わるが,バーガース・ベクトルは変わらない。…

※「刃状転位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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