出遣(読み)でづかい

精選版 日本国語大辞典 「出遣」の意味・読み・例文・類語

で‐づかい ‥づかひ【出遣】

〘名〙
① 多額の金銭を浪費すること。金銭をむだづかいすること。
人形芝居で、人形遣いが、見物人の前に姿を見せて人形を遣うこと。初期の人形芝居では、人形だけを幕の上に高く差し上げてあやつっていた。また、三人遣い人形で、主遣いが黒衣姿でなく上下姿などの盛装舞台に出て人形を遣うこと。
河東節・雛の出づかひ(1725)「ひゐなのとのの出づかひは、出羽が手づまにつまこめて」
※雑俳・柳多留‐一三〇(1834)「出遣ひのやうに祝ひの肩車

いで‐や・る【出遣】

〘自ラ四〙 ためらわないで出る。さっさと出る。打消の表現を伴うことが多い。
蜻蛉(974頃)上「『時たがひぬる』といふまでも、えいでやらず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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