精選版 日本国語大辞典 「出違」の意味・読み・例文・類語
で‐ちが・う ‥ちがふ【出違】
〘自ワ五(ハ四)〙
※俳諧・小町踊(1665)ちらし「汗と風出ちがふ程の秋もがな〈立圃〉」
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)上「きゃつに逢ふてはむつかしと、東の方へ出ちがへば」
② まちがって出る。出るのをまちがえる。出違える。
いで‐ちが・う ‥ちがふ【出違】
〘自ハ四〙
① 出て行って、他の者とすれちがう。
※たまきはる(1219)「仰せ言うけ給はりて、いでちがふ」
② 入れ違いに出る。会わないようにほかから出る。人の来るのをはずして出る。
※重家集(1178)「日に行きていざこころみむわぎもこは夜はさながらいでちがひけり」
で‐ちがい ‥ちがひ【出違】
〘名〙 入れ違いに外へ出ること。また、相手の訪問を予期してわざと留守にすること。
※己が罪(1899‐1900)〈菊池幽芳〉前「婆やと出違(デチガ)ひに家の中へ忍び込んで」
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