出西-伊波野一里塚(読み)しゅっさいいわのいちりづか

国指定史跡ガイド 「出西-伊波野一里塚」の解説

しゅっさいいわのいちりづか【出西-伊波野一里塚】


島根県簸川(ひかわ)郡斐川(ひかわ)町神氷にある一里塚。旧松江藩が建てた一里塚で、旧山陰道をはさんで東と西に相対している。東塚は旧出西村に、西塚は旧伊波野村に属していたために、この名がつけられた。一里塚は1604年(慶長9)に江戸幕府命令により主要な街道に1里(約4km)ごとに設けられた標識で、近世山陰道を往来する旅人目印として利用された。出西-伊波野一里塚は松江から数えて西に7つ目にあたる。島根県内で確認できる一里塚は、安来(やすぎ)一里塚(安来市)、伊志見(いじみ)一里塚(松江市)、出西-伊波野一里塚の3ヵ所しかない。対の塚が残っているのは珍しく、近世山陰道の名残を伝えるものとして、1937年(昭和12)に国の史跡に指定された。塚上に松が植えられていたが、現在は根元しか残っていない。JR山陰本線直江駅から徒歩約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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