出船(読み)でふね

精選版 日本国語大辞典 「出船」の意味・読み・例文・類語

で‐ふね【出船】

〘名〙 (「でぶね」とも)
① 船が港を出ること。出帆すること。また、その船。いでぶね。⇔入船。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子好色二代男(1684)五「なじめば出船を悲しみ」
② 出かけること。出立すること。仕事を始めること。
※浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)相の山「何をなげくぞ嘆きても身は十年のつなぎ舟。出舟のけふのなごりの床」

しゅっ‐せん【出船】

〘名〙 船が港を出ること。船出。でふね。〔文明本節用集(室町中)〕
評判記色道大鏡(1678)六「出船(シュッセン)入船のことしげきに障りて、心中を糺するまでの暇なし」 〔晉書‐盧循伝〕

いで‐ぶね【出船】

〘名〙 港などから出帆する船。でふね。⇔入り船
※為尹千首(1415)恋「忘るなよ由良のみさきを出舟のほのかたらひし波のうきねを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「出船」の意味・読み・例文・類語

で‐ふね【出船】

《「でぶね」とも》船が港を出ること。また、港を出てゆく船。⇔入り船
[類語]出帆出船しゅっせん出港出航船出抜錨解纜発船発艦離岸離水

しゅっ‐せん【出船】

[名](スル)船が港を出ること。ふなで。でふね。
[類語]出帆出港出航船出出船でふね抜錨解纜発船発艦離岸離水

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