精選版 日本国語大辞典 「出納」の意味・読み・例文・類語
しゅつ‐のう ‥ナフ【出納】
〘名〙
※御堂関白記‐寛弘七年(1010)一一月一一日「先日依二触穢事一所解蔵人所出納時則、如レ本更任」
③ 寺院で、被物(かずけもの)、祿物などの出し入れをつかさどった僧。
※御湯殿上日記‐天正元年(1573)九月五日「御ふせのこそて、大とうしてよりしゆつなううけとりて、しゆそうにわたす」
※東大寺文書‐天永二年(1111)九月八日・紀伊国木本荘作田損得注進帳「惣公文田二町、案主田一町〈略〉出納武行三段」
すい‐とう ‥タフ【出納】
〘名〙 (「すい」は「出」の音の一つで、「だす」の意に用いるものか。「とう」は「納」の慣用音)
① 金銭や物品の出し入れ。現在、主に営業上の出し入れにいう。すいのう。
② ⇒しゅつのう(出納)
[補注]「色葉字類抄」や「節用集」の類では「シュツナウ」と読んでいる。金銭の出し入れに「すいとう」と読むようになったのは比較的新しい時代になってからだと思われる。
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