普及版 字通 「出(漢字)」の読み・字形・画数・意味
出
常用漢字 5画
[字訓] でる・ゆく・あらわれる・だす
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
歩行を示す止(あし)のかかとの部分に、かかとのあとの曲線を加えた形。そこより出行する意を示す。〔説文〕六下に「むなり。木のして、上に出するに象るなり」といい、草木の伸び出す象とするが、卜文の字形は趾(あし)あとの形。金文の字形はそれに祝の器((さい))の形をそえており、出行の儀礼であることを示す。いわゆる祖道にあたるものであろう。
[訓義]
1. でる、出発する、出発するときの儀礼。
2. 外に出る、ゆく、すすむ。
3. あらわれる。
4. だす、おう、のぞく。
5. おい、めい、外孫。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕出 イヅ・ツクル・ヲヒ・ヤム・アラハル・サル・ヌク 〔字鏡集〕出 サル・イヅ・ススム・アカル・ヤム・アラハル・アユ・ウカブ・オヒ・ツクル・イタス・ミル・ヤメラレタリ
[声系]
〔説文〕に出声として・咄・・祟・屈・拙・など二十字を収める。一下は「艸、初めて地に生ずる皃なり」とあり、会意とする。〔説文〕はこれによって出の声義を説いたものであろうが、出はその形ではない。また祟(すい)は呪霊をもつ獣の象形字。その深い毛を象る。屈は獣の屈尾の象で、これも声義の関係のない字である。
[語系]
出thjiut、黜thiutは声近く、黜(ちゆつ)は黜斥の意で、他動詞的な語である。
[熟語]
出意▶・出韻▶・出液▶・出捐▶・出貨▶・出嫁▶・出会▶・出格▶・出学▶・出関▶・出機▶・出気▶・出奇▶・出軌▶・出九▶・出玖▶・出去▶・出居▶・出京▶・出恭▶・出郷▶・出疆▶・出局▶・出群▶・出軍▶・出家▶・出計▶・出撃▶・出欠▶・出言▶・出現▶・出語▶・出口▶・出行▶・出孝▶・出幸▶・出郊▶・出降▶・出敖▶・出獄▶・出差▶・出妻▶・出塞▶・出財▶・出産▶・出山▶・出仕▶・出死▶・出使▶・出示▶・出次▶・出辞▶・出日▶・出車▶・出狩▶・出首▶・出售▶・出醜▶・出処▶・出城▶・出色▶・出身▶・出震▶・出薪▶・出陳▶・出塵▶・出水▶・出▶・出生▶・出征▶・出世▶・出贅▶・出戦▶・出銭▶・出走▶・出貸▶・出滞▶・出脱▶・出質▶・出涕▶・出典▶・出畋▶・出入▶・出梅▶・出発▶・出帆▶・出婦▶・出兵▶・出亡▶・出没▶・出奔▶・出沐▶・出門▶・出遊▶・出養▶・出浴▶・出来▶・出藍▶・出離▶・出猟▶・出力▶・出倫▶・出臨▶・出類▶・出令▶・出輦▶・出廬▶・出師▶・出納▶
[下接語]
案出・移出・逸出・演出・外出・出・供出・傑出・月出・検出・現出・後出・再出・歳出・算出・支出・七出・瀉出・首出・初出・縦出・進出・新出・選出・走出・層出・続出・退出・脱出・嫡出・抽出・挺出・提出・剔出・摘出・転出・同出・突出・捻出・派出・輩出・抜出・搬出・晩出・百出・表出・放出・奔出・躍出・輸出・涌出・乱出・流出・露出・漏出
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報