(読み)しょする

精選版 日本国語大辞典 「処」の意味・読み・例文・類語

しょ‐・する【処】

[1] 〘自サ変〙 しょ・す 〘自サ変〙 身を置く。その場に身を置いて、それに応じた行動をとる。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)一「菩薩の、しかも比丘となり、ひとり閑静に処(ショ)して、ねがひて経典を誦するをみる」
侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉人生「我我は母の胎内にゐた時、人生に処(ショ)する道を学んだであらうか?」
[2] 〘他サ変〙 しょ・す 〘他サ変〙
処理する。とりさばく。とりはからう。きりもりする。
※本朝文粋(1060頃)一二・鉄槌伝〈羅泰〉「年及五十、杜門不人事云」
※露団々(1889)〈幸田露伴〉一九「実は小生に代りて事を処(ショ)せしむる為に」
刑罰などを与える。罰する。定める。
令義解(833)僧尼「謂〈略〉即知僧尼犯死罪者。亦先還俗。然後処死」
太平記(14C後)二「御帰依の高僧両三人流罪に処(ショ)せらるる事も武臣悪行の専一と云ひつべし」

か【処】

語素名詞または動詞連用形に付いて、場所を意味する。「山が」「ありか」「かくれが」「すみか」など。く。こ。
古事記(712)中・歌謡「海賀(ガ)行けば 腰泥(なづ)む 大河原の 植草 海賀(ガ)は いさよふ」

しょ‐・す【処】

[1] 〘自サ変〙 ⇒しょする(処)
[2] 〘他サ変〙 ⇒しょする(処)

こ【処】

〘語素〙 名詞、代名詞に付いて、その場所を表わす。「ここ」「そこ」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「処」の意味・読み・例文・類語

しょ【処〔處〕】[漢字項目]

[音]ショ(漢) [訓]おる おく ところ
学習漢字]6年
ある場所に身をおく。おる。「処世
世の中に出ないで家にいる。「処士処女出処
物事をしかるべく取りさばく。「処刑処断処置処罰処分処方処理善処対処
ところ。場所。「処処死処随処
[名のり]おき・さだむ・すみ・ふさ・やす
難読在り何処いずこ何処どこ彼処かしこ彼処あそこ此処ここ住み止め

か【処】

[語素]《「が」とも》名詞または動詞の連用形に付いて、場所の意を表す。「奥」「やまが」「すみ」「隠れかくれが

く【処/所】

[語素]名詞、または、それに準じるもの、動詞の連用形に付いて、場所の意を表す。「いず―」「こもり―」
[補説]「すみか」の「か」、「どこ」の「こ」と同語源と考えられる。

こ【処】

[語素]名詞・代名詞の下に付いて、場所の意を表す。「こ」「そ」「いず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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