冷然（読み）レイゼン

デジタル大辞泉

れい‐ぜん【冷然】

［ト・タル］［文］［形動タリ］少しも心を動かさずひややかな態度でいるさま。「惨状を冷然と眺める」
[類語]平気・平静・冷静・事も無げ・平ちゃら・平気の平左・無頓着むとんじゃく・大丈夫・悠然・泰然・自若じじゃく・平然・恬然てんぜん・けろりと・しれっと・しゃあしゃあ・ぬけぬけ・のめのめ・おめおめ・事ともせず・何のその・何処どこ吹く風・屁への河童かっぱ・痛くも痒かゆくもない

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

れい‐ぜん【冷然】

〘形動タリ〙

① 風や水が冷たいさま。

※本朝文粋（1060頃）八・何処堪避暑詩序〈慶滋保胤〉「蓋颯然冷然、如_二八月_一如_二九月_一矣」

② 人けがなく、さむざむとしているさま。

※山槐記‐長寛三年（1165）六月二七日「未刻参新院、御所体甚冷然」

③ 腹を立てて、つんとした態度をとるさま。

※十訓抄（1252）一「はかばかしき事もせねば、冷然として二三町ばかりゆくを」

④ まわりの事態に動じることなく平気な態度でいるさま。冷静なさま。

※艸山集（1674）二四・早行「衝_レ霧過_二村路_一、乗_レ涼思冷然」

⑤ 態度が冷淡であるさま。

※金色夜叉（1897‐98）〈尾崎紅葉〉後「誰か烏の雌雄を知らんとやうに、貫一は冷然として嘯(うそぶ)けり」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【冷然】れいぜん

ひややか。

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出典　平凡社「普及版 字通」