冬毛(読み)フユゲ

デジタル大辞泉 「冬毛」の意味・読み・例文・類語

ふゆ‐げ【冬毛】

鳥獣の、秋に抜けかわった柔らかい毛。⇔夏毛

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精選版 日本国語大辞典 「冬毛」の意味・読み・例文・類語

ふゆ‐げ【冬毛】

〘名〙 温帯地方にすむ哺乳類の、秋から冬の初め換毛し、翌春まで存続する毛。〔二十巻本和名抄(934頃)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「冬毛」の意味・わかりやすい解説

冬毛
ふゆげ

温帯や寒帯に生息する哺乳(ほにゅう)類の、冬にみられる毛衣をいう。夏毛に比して上毛の毛足が長く、その下に細い綿毛(下毛)を密生して大量の空気を蓄え、冷たい外気から体を遮断し、体温が低下するのを防ぐ働きをする。上毛自体が夏毛より太く、その髄部に空気を蓄えるものもある。毛色は、夏毛よりわずかに淡いだけのこともあるが、ニホンジカでは白い斑点(はんてん)がなくなり、テンでは黒褐色から鮮黄色に、ユキウサギ、トウホクノウサギ、オコジョイイズナなどでは褐色から白色に変わる。冬毛には、秋に新たに生ずるものと、夏毛が伸び下毛だけが新たに生ずるものとの二つの場合がある。

今泉吉典

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