兵庫名所記(読み)ひようごめいしよき

日本歴史地名大系 「兵庫名所記」の解説

兵庫名所記
ひようごめいしよき

二巻一冊

別称 摂西兵庫名所記 植田下省著

成立 宝永七年刊

原本 兵庫県立図書館ほか

解説 近世中期の兵庫津とその近辺、八部郡および兎原郡の名所・旧跡武庫郡および川辺郡の地誌の概要について記した名所案内記。文中ところどころに挿絵も入れている。著者植田下省は本名新右衛門、兵庫津磯之町菊屋と称する薬種商を営んだ人で、かたわら兵庫津および近辺の名所・古跡についての実地調査を重ね、宝永七年開版菊屋新右衛門として本書を公刊した。当時地誌形式の「摂陽群談」はすでに公刊されていたが、大坂近辺が詳細かつ正確なのに対して兵庫津近辺は必ずしもそうではないといわれ、実地調査をもとに名所案内形式にした本書の刊行異彩を放ったと伝えられている。なお明治四〇年に原本と同じ内容の複製本が神戸史談会から刊行された(大正七年再版)

活字本 「続々群書類従」第八

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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