六尺・陸尺・漉酌(読み)ろくしゃく

精選版 日本国語大辞典 「六尺・陸尺・漉酌」の意味・読み・例文・類語

ろく‐しゃく【六尺・陸尺・漉酌】

〘名〙
① 貴人の駕籠を担ぐ人足。また、雑役夫、下僕の称。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※評判記・色道大鏡(1678)一四「婦人歩行のしりへに、六尺(ろくシャク)・小者などに物もたせてつれゆく事」
② 雑貨品を売り歩く行商人。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ (「漉酌」とも書く) 造り酒屋の下男。〔文明本節用集(室町中)〕
歌謡・松の葉(1703)三・いけだ「池田伊丹の六しゃく達は、昼は縄おび縄だすき、夜は綸子の八重まはり」
④ 棺担ぎ棒。また、棺を担ぐ役目をいう。
⑤ 江戸時代、駕籠舁(かごかき)をはじめ、賄方(まかないかた)・掃除夫など雑役人の総称江戸幕府では紅葉山御高盛六尺二〇人・御賄六尺三八八人・御風呂屋六尺一二人など頭とも数百人の六尺を抱え、それぞれに役米・金、役扶持を給した。
地方凡例録(1794)五「享保年中六尺の人数を凡に積り、扶持御料だかにつもり合せ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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