公信力(読み)こうしんりょく

精選版 日本国語大辞典 「公信力」の意味・読み・例文・類語

こうしん‐りょく【公信力】

〘名〙 公信の原則に基づいて、外形的信頼に対して認められる法律上の効力日本民法は、動産についての占有にこれを認めている。→公信の原則

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の公信力の言及

【抵当証券】より

…発行後は,抵当権と債権は分離して処分することはできず,つねに一体として証券の裏書により譲渡される。この証券の流通を安全なものとするため,証券発行の際に抵当証券の交付につき異議申立てを怠った一定の利害関係人は,異議申立てをなしうる事項について証券の善意の取得者に対抗できないこととして,証券に限定的な公信力(〈公信の原則〉の項参照)を付与するなど,一定の範囲で,手形に準じた証券所持人の保護が図られている。【内田 貴】。…

【登記】より

…そこでもう一つの考え方として,登記を信頼して取引をした者は,たとえその登記が実質的権利を伴わないものであっても,当該権利につき真実の権利が伴っている場合と同様の法律効果を生じさせ,真正に権利を取得したものとしてその信頼を保護しようとする考えであり,公信の原則と呼ばれるものである。 公信の原則を採用して登記に公信力を与えるか否かは,政策問題ときわめて密接にからむものである。公信力を与えることとすると,真正な権利であるか否かを審査するために,登記官に実質的審査権を与える等の措置をし,登記手続をより慎重にする必要を生じ,一方,実質的審査権を行使することによりいきおい登記の迅速な処理が妨げられ取引の円滑性に重大な影響を及ぼすこととなる。…

※「公信力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android