八束(島根県)(読み)やつか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「八束(島根県)」の意味・わかりやすい解説

八束(島根県)
やつか

島根県東部八束郡にあった旧町名八束町(ちょう))。現在は松江市の東部にある地域。中海(なかうみ)にある大根(だいこん)島、江島(えしま)からなる。旧八束町は、1970年(昭和45)町制施行。町名は島内八集落を束ねる意。2005年(平成17)松江市に合併。1968年に着工した中海干拓事業(2002年中止)の中浦(なかうら)水門、大海崎(おおみざき)堤の完工で両島とも鳥取県境港(さかいみなと)市、松江市大海崎町と陸続きになった。2004年境港市との間に江島大橋が完成、中浦水門の通行は廃止となった。天保(てんぽう)年間(1830~1844)松江藩営で始まった大根島の薬用ニンジンの栽培と、300年の歴史をもつボタン栽培が主産業。ボタンなど花卉(かき)の苗木球根を全国に売り歩く行商が女性を中心に行われてきた。

[江村幹雄]

『『八束町誌』(1992・八束町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android