八千穂(読み)やちほ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「八千穂」の意味・わかりやすい解説

八千穂
やちほ

長野県中東部、南佐久郡(みなみさくぐん)にあった旧村名(八千穂村(むら))。現在は佐久穂(さくほ)町の南西部を占める。旧八千穂村は1956年(昭和31)畑八(はたや)、穂積(ほづみ)の2村が合併して成立。2005年(平成17)佐久町と合併し佐久穂町となった。旧村域は佐久盆地南端、千曲川(ちくまがわ)の谷が狭まる部分にあたり、川沿いにわずかな平地がある。西部は八ヶ岳(やつがたけ)連峰裾野(すその)で、カラマツシラビソコメツガなどの樹林が多く、八千穂高原とよばれる。白駒(しらこま)池では12月初旬からスケートができる。別荘地の開発も進んでいる。茅野(ちの)市との境にある麦草峠(むぎくさとうげ)には八ヶ岳を横断する国道299号(冬季閉鎖)が通じる。奥村土牛記念美術館がある。

[小林寛義]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「八千穂」の意味・わかりやすい解説

八千穂
やちほ

長野県東部,佐久穂町南西部の旧村域。八ヶ岳連峰の東斜面にある。 1956年畑八 (はたや) 村と穂積 (ほづみ) 村が合体して八千穂村が成立。村名は2村の名と千曲川から1字ずつをとった造語。 2005年佐久町と合体して佐久穂町となった。山麓を流れる千曲川沿いで,米作のほか,花卉や高冷地野菜の栽培が行なわれる。標高 1100~1600mの八千穂高原には別荘地や人造湖,自然園などがあり,八ヶ岳を横断する麦草峠付近にはシラビソ,コメツガなどの原始林があって,ともに夏季は観光・避暑客でにぎわう。一部は八ヶ岳中信高原国定公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「八千穂」の意味・わかりやすい解説

八千穂 (やちほ)

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世界大百科事典(旧版)内の八千穂の言及

【地域医療】より


[実践]
 医療の現場では,地域医療ということばが広く使われる以前から,医療に恵まれない農村部において地域医療の実践がなされていた。なかでも有名なのは長野県南佐久郡八千穂村と岩手県和賀郡沢内村の例である。いずれも医師のいない無医村から出発して,今日ではそれぞれ佐久総合病院および沢内病院を有するまでに至っている。…

※「八千穂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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