全面講和論(読み)ぜんめんこうわろん

山川 日本史小辞典 改訂新版 「全面講和論」の解説

全面講和論
ぜんめんこうわろん

第2次大戦後の講和を,中ソを含む全連合国と締結すべきであると主張した議論早期の講和達成のためには西側諸国のみとの講和もやむなしとする政府単独(多数)講和論と対立した。政党では日本社会党日本共産党労農党が主張。1950年(昭和25)12月の雑誌「世界」に発表された平和問題談話会の「三たび平和について」はその代表的な主張。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の全面講和論の言及

【対日占領政策】より

… 朝鮮戦争で苦戦を強いられたアメリカは,日本をアメリカ陣営の中の同盟国として再建強化する政策をとり,サンフランシスコ講和条約の締結を急いだ。これに対し日本国内では,日米軍事同盟体制の固定化に反対し,ソ連,中国を含む全交戦国との講和を望む全面講和論と,対米講和を急ぐ単独講和論が対立した。吉田内閣は講和を急ぎ1951年9月8日,サンフランシスコでアメリカなど48ヵ国との間に対日平和条約が調印された。…

※「全面講和論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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