入室(読み)にゅうしつ

精選版 日本国語大辞典 「入室」の意味・読み・例文・類語

にゅう‐しつ ニフ‥【入室】

〘名〙
① へやにはいること。また、へやを借りて住むこと。〔漢書‐賈誼伝〕
研究室など、室と名のつく所の一員としてはいること。また、旧日本軍隊で、休養を要する者として医務室にはいること。〔新時代用語辞典(1930)〕
③ (「論語‐先進篇」の「子曰、由也升堂矣、未於室也」による語) 学問芸術などの奥義に達すること。
※菅家文草(900頃)二・秋夜宿弘文院「紀司馬以他門去 藤少府因入室留」 〔法言‐吾子
仏語。師の室にはいって、道を問い、教えを受けること。また、弟子となって嗣法相続すること。にっしつ。
性霊集‐二(835頃)大唐青龍寺故三朝国師碑「則大興善寺大広智不空三蔵之入室也」 〔祖庭事苑‐八・雑志

にっ‐しつ【入室】

〘名〙 =にゅうしつ(入室)④〔色葉字類抄(1177‐81)〕

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デジタル大辞泉 「入室」の意味・読み・例文・類語

にゅう‐しつ〔ニフ‐〕【入室】

[名](スル)
部屋にはいること。「かぎを開けて入室する」「入室禁止」⇔退室
研究室などの一員となること。「助手として入室する」
《「論語」先進から》学芸の道の奥義に到達すること。
仏語。師の室に入り、道を問うこと。また、師から法を相続すること。にっしつ。

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普及版 字通 「入室」の読み・字形・画数・意味

【入室】にゆう(にふ)しつ

学問技芸の奥義に達する。〔論語、先進〕子曰く、由(子路)や、堂に升(のぼ)れり。未だ室に入らざるなり。

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