入乱(読み)いりみだれる

精選版 日本国語大辞典 「入乱」の意味・読み・例文・類語

いり‐みだ・れる【入乱】

〘自ラ下一〙 いりみだ・る 〘自ラ下二〙
秩序もなく入りまじる。ごちゃごちゃとはいり込む。錯雑する。混乱する。いれみだる。
万葉(8C後)一・五七「引馬野(ひくまの)ににほふ榛原(はりはら)入乱(いりみだれ)衣にほはせ旅のしるしに」
※宇津保(970‐999頃)吹上上「宮家の使どものいりみだれてののしり、おほやけごとはなぐさむかたもなきに」
② 互いに入りまじってもみ合う。いれみだる。
※保元(1220頃か)中「其の外自余の陣々にも、互に入みだれ、追(おう)つ返(かへ)いてたたかひけれども、未だ勝負ぞなかりける」
[補注]①の「万葉‐五七」の例は「イリミダリ」と四段活用に読む説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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