党(漢字)

普及版 字通 「党(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)黨
20画

[字音] トウ(タウ)
[字訓] ともがら・なかま・むら

[説文解字]

[字形] 形声
旧字は黨に作り、(尚)(しよう)声。に堂(どう)・當(当)(とう)の声がある。は神を迎えて祀る窓ぎわの形。(八)は神気の降る象。(黒)は烹炊して黒ずむところ。黨はすなわち神聖な竃突(そうとつ)の意。炊爨(すいさん)を共にし、またその祀所を共にする祭祀共同体を原義とし、族党をいう。もと血縁集団より、地縁的な集団、その邑里をも意味する語となった。

[訓義]
1. ともがら、やから。
2. なかま、たぐい、くみ、とも。
3. むら、さと、郷党。
4. なかまうち、わたくし、かたよる、おもねる。
5. そば、かたわら、多くの人。
6. 儻(とう)と通じ、もし、もしくは、たまたま。

[古辞書の訓]
名義抄〕黨 トモガラ・ムラガル・ヤシナフ・モト・アタ・トル・アヂハヒ・アツマル・ムツマジ・シタシ・トモ

[声系]
〔説文〕に黨声として二字を収める。四上は「目に無くして直するなり」、十二上は「群なり」という。はまた瞠に作り、は〔広雅、釈詁三〕に「つなり」とするのが本訓であろう。儻は〔説文〕未収。〔玉〕に「儻(てきたう)不羈(ふき)なり」とし、また「倖なり」と訓する。

[語系]
黨・tang、徒daは声義が近い。徒は党与の人をいう。も朋群の意で、相提携する者をいう。

[熟語]
党引党援党禍党魁党議・党・党禁・党言党錮・党護・党・党進・党親・党人・党正党籍・党同党輩・党伴党附・党与・党里・党旅・党類・党論
[下接語]
阿党・悪党・一党・引党・悍党・偽党・凶党・郷党・群党・結党・錮党・公党党・豪党・左党・妻党・残党・支党・私党・酒党・樹党・聚党・親党・政党・族党・賊党・多党・徒党・比党・不党・父党・附党・偏党・母党・朋党・野党・与党・里党・僚党・郎党

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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