免田(熊本県)(読み)めんだ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「免田(熊本県)」の意味・わかりやすい解説

免田(熊本県)
めんだ

熊本県南東部、球磨(くま)郡にあった旧町名(免田町(まち))。現在は球磨郡あさぎり町の一地区。旧免田町は1937年(昭和12)町制施行。2003年(平成15)上(うえ)村、岡原(おかはる)村、須恵(すえ)村、深田村と合併し、あさぎり町となる。免田の地名はあさぎり町内の旧免田町区域に残る。旧免田町地区は人吉盆地(ひとよしぼんち)の中央やや東寄りに球磨川と並行するように狭長な形状をなして位置する。低地ではイネイグサ、葉タバコ、台地では大豆、メロン、飼料作物などの栽培が盛んである。また人吉盆地の交通、交易の要(かなめ)の役割を果たしており、国道219号付近には中球磨地方を後背地とする商店街が形成されている。免田式土器とよばれる弥生(やよい)土器は、本目(もとめ)の源(げん)が屋敷から出土したもの。また、才園古墳群(さいぞんこふんぐん)から中国六朝(りくちょう)時代のものといわれる鏡など(国指定重要文化財)が出土した。

[山口守人]

『『免田町史』2冊(1986~1990・免田町)』『『めんだまちの歴史 免田町史副読本』(1991・免田町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android