光沢寺地内町(読み)こうたくじじないまち

日本歴史地名大系 「光沢寺地内町」の解説

光沢寺地内町
こうたくじじないまち

[現在地名]甲府市相生あいおい三丁目

城下南端に位置する光沢寺の門前町。同寺の山門前の東西の通りで、東端みどり町二丁目と一蓮寺地内いちれんじじない町の境、北は武家地の佐渡さど町、南は遠光寺おんこうじ村に接する。光沢寺の旧名によって俗に長延寺ちようえんじ町とよばれたが(甲斐国志)、宝暦三年(一七五三)甲府勤番支配の申渡(「御用留」坂田家文書)に光沢寺地内町とみえ、この時から当町は城下の惣町並に置かれることになった。人数は元文三年(一七三八)の午年人別寺社書付(県立図書館蔵)によると「光沢寺門前」として人数二九九(男一三七・女一六二)・文化(一八〇四―一八)初年には三五七(甲斐国志)。天保七年(一八三六)の下府中町々困窮者名前再調帳(県立図書館蔵)は当町内で該当する家数一一〇・人数三〇六を書上げており、大別すると賃仕事三九・青物商ほか小商人(行商を含む)三三・日雇一九・職人一一・小作八で下層住民が大部分であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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