先鋒(読み)せんぽう

精選版 日本国語大辞典 「先鋒」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぽう【先鋒】

〘名〙 (「せんぼう」とも。「鋒」はきっさきの意)
先陣として進むもの。戦闘の時、先頭を切って進むもの。さきて。さきがけ。前鋒。
空華集(1359‐68頃)一二・贈義石了上人帰武州詩序「策先鋒之勲覇王之業者夥矣」
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉三「我々先鋒(センポウ)為さんと請ふ者幾百人と云ふを知らず」 〔新唐書‐薛仁貴伝〕
② 行動や主張などの先頭を切って進むもの。先鋒者。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「其当時反対者の先鋒でこそ無かったが」
剣道柔道などの団体競技で、最初に対戦する人。

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デジタル大辞泉 「先鋒」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぽう【先×鋒】

戦闘の際、部隊の先頭に立って進むもの。さきて。「先鋒隊」
運動・主張などの先頭に立つもの。「革新派の先鋒となる」「急先鋒
剣道や柔道などの団体戦で、最初に戦う人。→次鋒中堅副将大将

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普及版 字通 「先鋒」の読み・字形・画数・意味

【先鋒】せんぽう

先陣。先軍。〔漢紀、高祖紀二〕項王齊を伐ち、身自ら版(はんちく)をひて、以て士卒の先と爲る。大王宜しく悉(ことごと)く淮南の衆を擧げて、身(みづか)ら先鋒と爲るべしと。

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世界大百科事典(旧版)内の先鋒の言及

【先陣】より

…本陣の前方に設けたことに由来し,進撃の最先端を意味した。別に先鋒(せんぽう),前備(さきそなえ)とも称した。陣とは本来,参内公卿の列座する場所を意味したが,これより転じて後世,兵士の屯営するところを陣と称した。…

※「先鋒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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