先細（読み）さきぼそ

精選版 日本国語大辞典

さき‐ぼそ【先細】

〘名〙

① (形動) 先端の細いこと。また、そのものや、そのさま。

※両足院本山谷抄（1500頃）三「女の手の指のさきぼそなを云ぞ」

② 先端が細くなっている鏃(やじり)。

※金刀比羅本保元（1220頃か）中「例のさきぼそをうちつがひ、うちあげひかんとしけるが」

③ (形動) 声、音などがはじめのうち弱いこと。また、そのさま。

※中華若木詩抄（1520頃）中「鶯の声は、さきびくに、末高く、さきぼそに、末ぶと也」

さき‐ぼそり【先細】

〘名〙 (形動)

① 物が、先になるほど細くなること。また、そのものやそのさま。

※白く塗りたる墓（1970）〈高橋和巳〉六「周辺一帯は細長く先細りの盆地になっていて」

② 勢いや数量などが、時がたつにしたがって、次第に衰えたり減ったりすること。また、そのさま。

※見知らぬ家路（1970）〈黒井千次〉「辛うじて先ぼそりの生命を維持し続けるような毎日が」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

さき‐ぼそ【先細】

［名・形動］先端がもとの方よりも細いこと。また、そのさまや、そのもの。「先細な（の）くい」⇔先太。

出典　小学館