元新在家町(読み)もとしんざいけちよう

日本歴史地名大系 「元新在家町」の解説

元新在家町
もとしんざいけちよう

上京区新町通今出川上ル

南北に新町しんまち通、南を今出川いまでがわ通が東西に通る。

宣胤卿記」長享三年(一四八九)五月八日条に「今夜上京大火事、西大路以南、室町以西、北小路以北、此内少々有残所、西ハ白雲之西小路、不出小川程也」とあり、「応仁記」に「白雲の門より東、今出川迄堀に埋れて云々」とある「白雲しろくも」はこの地である。中昔京師地図にも「此辺 白雲村」とあり、新たにできた集落を新在家と称した。「実隆公記」文明六年(一四七四)八月五日条に「今日誓願寺之鐘、於白雲構之外鋳之、貴賤群集」とあり、構のあったことがわかる。

この地には中世の京都の絹織物生産を大舎人座とともに担った練貫座があった。その羽二重が純白であるところから白雲・白雲村の名が生れたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android