元亨(読み)げんこう

精選版 日本国語大辞典 「元亨」の意味・読み・例文・類語

げんこう ゲンカウ【元亨】

鎌倉末期、後醍醐天皇の代の年号。元応三年(一三二一)二月二三日辛酉革命説に基づいて改元将軍守邦親王執権北条高時の時代。元亨四年(一三二四)一二月、正中と改元。出典は「易経」の「其徳剛健而文明、〈略〉而行是以元亨」。

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デジタル大辞泉 「元亨」の意味・読み・例文・類語

げんこう〔ゲンカウ〕【元亨】

鎌倉末期、後醍醐天皇の時の年号。1321年2月23日~1324年12月9日。

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日本の元号がわかる事典 「元亨」の解説

げんこう【元亨】

日本の元号(年号)。鎌倉時代の1321年から1324年まで、後醍醐(ごだいご)天皇の代の元号。前元号は元応(げんおう)。次元号は正中(しょうちゅう)。1321年(元応3)2月23日改元。1321年は天命が改まる年(王朝が交代する革命の年)とされる辛酉(しんゆう)にあたることから、辛酉革命を理由に改元が行われた。『周易(しゅうえき)』を出典とする命名。元亨年間の鎌倉幕府の将軍は、鎌倉幕府最後の将軍となった守邦親王(もりくにしんのう)(9代)、執権は北条高時(たかとき)(14代)。1318年(文保2)に後醍醐天皇が即位すると、父の後宇多(ごうだ)法王院政を行った。後宇多は1321年(元亨1)に院政を停止して隠居、後醍醐天皇が親政を開始した。

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普及版 字通 「元亨」の読み・字形・画数・意味

【元亨】げんこう(かう)

大いに通る。〔易、大有彖伝〕其の、剛にして、天に應じて時に行はる。是(ここ)を以て元(おほ)いに亨(とほ)る。

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