僧正坊(読み)そうじょうぼう

精選版 日本国語大辞典 「僧正坊」の意味・読み・例文・類語

そうじょう‐ぼう ソウジャウバウ【僧正坊】

〘名〙
① 京都の鞍馬山に住んでいたという天狗の名。
※俳諧・大坂独吟集(1675)下「判官殿のお返事の文 恋はただ僧正坊のふところに〈悦春〉」
② 京都の鞍馬寺僧坊をいう。
※俳諧・蕪村句集(1784)「蝉鳴や僧正坊のゆあみ時」
③ 囲(かこい)女郎異称菅公は死後雷神となったが、法性坊の律師、僧正の法力により祈り伏せられたので、天神遊女の位)に勝つとの意からいうもの。
洒落本・浪花今八卦(1773)桐台卦「別て此ろくじうといふ物近年のはやりにて、天神をあやまらすほどの勢ひじゃといふて、僧正坊(ソウジャウボウ)といふ也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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