精選版 日本国語大辞典 「傍痛」の意味・読み・例文・類語
かたわら‐いた・い かたはら‥【傍痛】
〘形口〙 かたはらいた・し 〘形ク〙 (傍(かたわら)で見ていても心が痛む、の意)
※蜻蛉(974頃)中「日ごろ乱れがはしかりつる所々をさへ、こほこほと作るを見るに、いとかたわらいたく思ひくらすに」
※枕(10C終)九六「かたはらいたきもの。よくも音(ね)弾きとどめぬ琴を、よくも調べで、心のかぎり弾きたてたる」
※徒然草(1331頃)五七「すべて、いとも知らぬ道の物語したる、かたはらいたく、聞きにくし」
③ そばの人に対して気がひける。人に笑われそうで恥ずかしい。きまりが悪い。体裁が悪い。
※蜻蛉(974頃)下「人おほうまうでたり。たれと知るべきにもあらなくに、われひとり苦しうかたはらいたし」
かたわらいた‐が・る
〘自ラ四〙
かたわらいた‐げ
〘形動〙
かたわらいた‐さ
〘名〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報