精選版 日本国語大辞典 「偏」の意味・読み・例文・類語
こず・む こづむ【偏】
〘自マ四〙
① 馬がつまずいてころびかける。馬が倒れる。→かいこずむ。
※名語記(1275)八「馬のしりさまにつつゐるをこつむといへり如何」
② 一か所にかたよって集まる。ぎっしりつまる。〔名語記(1275)〕
※俳諧・玉海集追加(1667)付句下「露置し屋根にや縄を張ぬらん こつめる町は物ほしもなし〈貞室〉」
③ 筋肉が凝(こ)る。
④ 心が重くなる。気が沈む。
へん【偏】
〘名〙
① (形動) かたよっていること。中正でないこと。また、そのさま。
※貞享版沙石集(1283)八「雑行の行人の心ざまに似たり。いづれも偏也」
※名語記(1275)九「篇に、氵、かくかけるを、さむずい」 〔蘇軾‐石鼓詩〕
かた‐ず・む【偏】
[1] 〘自マ四〙 一つのところ、また一方へかたよる。せまくなる。かたずる。
[2] 〘他マ下二〙 一方に寄せる。かたよせる。
※天馬異聞(1637‐38)「急に大勢顕れ出で、手込手込に片つめて、何の苦もなく殺却す」
へん‐・す【偏】
〘自サ変〙 ⇒へんする(偏)
こつ・む【偏】
〘自マ四〙 ⇒こずむ(偏)
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