(読み)ばい

精選版 日本国語大辞典 「倍」の意味・読み・例文・類語

ばい【倍】

[1] 〘名〙 ある数量二つ合わせた数量。二倍
※交隣須知(18C中か)三「倍直 ネダンガ タコフテ ドウテモ リヲ バイモ トロウトスルカ」 〔書経呂刑
[2] 〘接尾〙 同じ数を重ねて加え合わせる回数を表わすのに用いる。「二倍」「百倍」など。
令義解(718)雑「雖四百八十日。不一倍
※俳諧・文政句帖‐五年(1822)五月「きのふには一ばいましの羽蟻哉」

ばい‐・する【倍】

[1] 〘自サ変〙 ばい・す 〘自サ変〙 二倍になる。ある数に同数を加えた数になる。また、ふえる。増加する。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)四「正法、住せんこと、いのちに倍(ハイ)(〈注〉マサリ)し、像法またこれに倍(ハイ)(〈注〉マサラン)せん」
[2] 〘他サ変〙 ばい・す 〘他サ変〙 二倍にする。倍にふやす。また、加える。増加させる。
※日本書紀兼倶抄(1481)「十五を倍して五百と云ぞ」

ばい‐・す【倍】

〘自他サ変〙 ⇒ばいする(倍)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「倍」の意味・読み・例文・類語

ばい【倍】[漢字項目]

[音]バイ(呉)
学習漢字]3年
同じ数量を重ねること。「倍加倍増倍率/数倍・層倍
ます。ふやす。「倍旧
[名のり]ます・やす
難読安倍川あべかわ五倍子ふし倍良べら

ばい【倍】

[名]ある数量を二つ合わせた数量。2倍。「分量」「にして返す」
[接尾]助数詞。同じ数を重ねて加え合わせる回数を表すのに用いる。「三」「一〇
[類語]ダブル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android