倍奄・許奄・好奄(読み)ハビアン

精選版 日本国語大辞典 「倍奄・許奄・好奄」の意味・読み・例文・類語

ハビアン【倍奄・許奄・好奄】

近世初期の日本人イエズス会士。加賀国(石川県)または越中国(富山県)の生まれ。不干(斎)ハビアンともいう。もと臨済宗の僧。一八歳でキリスト教に帰依し、イエズス会修道士となって説教師として活躍したが、「天草本平家物語」「妙貞問答」を著述後、キリスト教を捨てた。徳川秀忠に献上するための排耶書破提宇子」(一六二一)を公刊、もと教内者としてキリスト教を批判。明治期まで広く流布した「切支丹来朝実記」など排耶書中の主人公として、その伝説的名をとどめることになった。永祿八~元和七年(一五六五‐一六二一

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android