個人加盟ユニオン(読み)コジンカメイユニオン

デジタル大辞泉 「個人加盟ユニオン」の意味・読み・例文・類語

こじんかめい‐ユニオン【個人加盟ユニオン】

合同労働組合

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「個人加盟ユニオン」の意味・わかりやすい解説

個人加盟ユニオン
こじんかめいゆにおん

ひとりでも加入できる労働組合。合同労働組合の一形態である。一般的に労働組合は企業、職業、産業ごとに組織されるが、個人加盟ユニオンは所属する企業や組織、職種、雇用形態に関係なく、だれでも加入できる。不当解雇賃金未払い、劣悪な労働条件など、非正規や一時的な雇用関係にある個人では、対処のむずかしい労働問題の相談に応じており、全国各地にある労働組合の地域組織(地区労)や関係する労働組合と連携して対処している。

 日本で、個人加盟ユニオンの活動が本格的に始まったのは、1980年代のことである。その発端となったのは地区労の「パート110番」という相談活動で、東京都江戸川区でパートタイマーが加入できる江戸川ユニオンが結成されたことであった。それ以降、パートタイマーなどの受け皿となる組織を結成する動きが全国的に広がり、1990年(平成2)には個人加盟ユニオンの全国ネットワークとして、コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク(ユニオン全国ネット)が結成された。同ネットワークには全国32都道府県から76ユニオンの組合員約2万人(2017年時点)が加盟し、個人加盟ユニオンの中心的な存在になっている。また、2002年(平成14)にユニオン全国ネットの8団体が集まり、日本労働組合総連合会連合傘下の労働組合として全国コミュニティ・ユニオン連合会(全国ユニオン)が結成された。2017年時点では11団体、オブザーバー加盟1団体によって構成されている。このほか、1999年に発足したジャパンユニオンのように、インターネット上でだれでも加入することができるサイバーユニオンもある。

[編集部 2018年6月19日]

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