俵山温泉(読み)たわらやまおんせん

精選版 日本国語大辞典 「俵山温泉」の意味・読み・例文・類語

たわらやま‐おんせん たはらやまヲンセン【俵山温泉】

山口県長門市にある温泉木屋(こや)川上流渓谷に臨み、醍醐天皇の頃の発見と伝えられる。泉質はアルカリ性単純泉。

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デジタル大辞泉 「俵山温泉」の意味・読み・例文・類語

たわらやま‐おんせん〔たはらやまヲンセン〕【俵山温泉】

山口県北西部、長門市にある温泉。木屋こや川の渓谷に臨む。泉質は単純温泉

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日本歴史地名大系 「俵山温泉」の解説

俵山温泉
たわらやまおんせん

[現在地名]長門市俵山 湯町

木屋こや川の上流安田あんだ川との出合い近くに位置する。

慶長一五年(一六一〇)検地帳に、湯坪役八六石の高請をしたのがみえる。里伝によると、応永年間(一三九四―一四二八)「一人の猟師白猿に遇ひ、弓を取て射当けるに疵浅くして終に遁去、後又彼白猿に遇て是を獲んとするに白猿巌崛を指て身を渓水に浸す、是則ち温泉なり、よりて始て温泉有ことを知り、大寧寺第三世定庵禅師に告と云」(注進案)とするが、湯本ゆもと温泉にまつわる伝説に、大寧たいねい寺の定庵が長門一宮住吉すみよし明神(現下関市)に法を伝えたことにより、明神が衆僧沐浴のため俵山に温泉を湧出させたともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「俵山温泉」の意味・わかりやすい解説

俵山温泉
たわらやまおんせん

山口県北西部、長門(ながと)市にある国民保養温泉地および国民保健温泉地。木屋(こや)川の上流にあり、延喜(えんぎ)年間(901~923)薬師如来(やくしにょらい)の化身である白猿が発見したという伝説がある。天保(てんぽう)年間(1830~1844)ごろには湯屋二軒があって湯治場として知られた。泉源は三か所、泉質はアルカリ性の単純温泉。木屋川を挟んで旅館街があり、おもに外湯を利用し、「川の湯」「町の湯」「白猿の湯」の三つの外湯がある。九州、中国地方の浴客が多い。JR美祢(みね)線長門湯本駅、山陽本線小月(おづき)駅からバスの便がある。

三浦 肇]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「俵山温泉」の意味・わかりやすい解説

俵山温泉
たわらやまおんせん

山口県北西部,長門市木屋川上流,正川の渓谷にある温泉。 916年の発見といわれる。泉質は単純泉。泉温 26~42℃で,湯量は少い。神経痛リウマチにきく。共同浴場があって,外湯利用の湯治客でにぎわう。国民保養温泉地に指定。付近にはツツジの名所の熊野山公園や能満寺などがある。

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