保護貿易主義(読み)ほごぼうえきしゅぎ

百科事典マイペディア 「保護貿易主義」の意味・わかりやすい解説

保護貿易主義【ほごぼうえきしゅぎ】

国家貿易に一定の干渉を加えて自国産業,国内市場の育成・防衛をはかる考え方,政策輸出入統制奨励と,関税政策がある。重商主義下には高率関税,輸出奨励金などの保護を行った。次いで幼弱なドイツ産業保護のためF.リストが唱え,ドイツや米国など当時の発展途上国育成関税を実施。さらに成長した産業のための国内市場防衛策としての防御関税,独占資本維持強化をはかる独占関税,1930年代の不況期に一般化した輸入割当制為替管理などが行われている。→自由貿易主義非関税障壁
→関連項目関税休戦会議貿易保護関税

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「保護貿易主義」の解説

保護貿易主義(ほごぼうえきしゅぎ)
protectionism

外国貿易における競争から国内の産業を保護,育成するためにとられた政策。輸入面においては高率の関税や輸入制限などの障壁を設け,輸出にあたっては奨励金などによって,国家が直接貿易に介入した。重商主義時代のイギリスは,典型的な保護貿易政策をとったが,19世紀前半にイギリスが自由貿易に転じてからは,その圧力に抵抗するために保護貿易が後進諸国の政策の基本となった。

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知恵蔵 「保護貿易主義」の解説

保護貿易主義

保護主義」のページをご覧ください。

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