俗物（読み）ぞくぶつ

精選版 日本国語大辞典

ぞく‐ぶつ【俗物】

〘名〙 世俗の物や人。また、無学な人や無風流な人。金銭や世間の名声を第一として、芸術や恋愛の情趣を解さない人。⇔雅物。

※経国集（827）一〇・帰休独臥寄高雄寺空海上人〈小野岑守〉「真諦憐_二俗物_一、緇衣交_二素履_一」

※俳諧・俳諧世説（1785）四「誠に古人の、官は俗物(ゾクブツ)なりと云へるが如く、上つがたの不風流なるより、おのづから官人に忌れ」 〔晉書‐王戎伝〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ぞく‐ぶつ【俗物】

世間的な名誉や利益などに心を奪われている、つまらない人物。俗人。「俗物根性」
[類語]俗人・俗輩・凡俗・馬の骨・有象無象・みいはあ

出典　小学館

普及版 字通

【俗物】ぞくぶつ

凡俗の人。〔世説新語、排調〕（康）・阮（籍）・山（濤）・劉（伶）、竹林に在りて飮す。王戎後れてく。兵（阮籍）曰く、俗物已に復(ま)た來りて人を敗ると。王（戎）笑ひて曰く、(けい)が輩のも、亦た復た敗るべきかと。

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出典　平凡社「普及版 字通」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

俗物
ぞくぶつ

「スノッブ」のページをご覧ください。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内の俗物の言及

【スノッブ】より

…〈自分より社会的，経済的に上の階層の人にあこがれ，そのまねをしたり，仲間入りをしたがる人〉を意味する英語。しばしば〈俗物〉とか〈紳士気取り〉と訳されているが，必ずしも正確とはいえない。このような態度や根性を〈スノバリーsnobbery〉という。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」