精選版 日本国語大辞典 「便」の意味・読み・例文・類語
びん【便】
〘名〙
[1]
① 都合のよい機会やつて。てづる。ついで。便宜。「びんなし」「びんよし」「びんあし」などと熟して用いられる。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「侍のをのこども仕まつるもののうちに、びんある所をなんそらはらにしける」
※日葡辞書(1603‐04)「Binuo(ビンヲ) ウカガウ。または、ビン、ヒマヲ ウカガウ」
②
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋「電車の便が有るから其れには及ばぬと言って」
べん【便】
〘名〙
① (形動) つごうがよいこと。便利であること。また、そのさま。
② 大便や小便。特に、大便をさすことが多い。
べん・じる【便】
(サ変動詞「べんずる(便)」の上一段化したもの)
[1] 〘自ザ上一〙 用が足りる。便ずる。
[2] 〘他ザ上一〙 用をたす。便ずる。
べん‐・ずる【便】
[1] 〘自サ変〙 べん・ず 〘自サ変〙 用が足りる。便じる。
[2] 〘他サ変〙 べん・ず 〘他サ変〙 用をたす。便じる。
※日葡辞書(1603‐04)「ダイショウヲ benzuru(ベンズル)」
べん‐・ず【便】
〘自他サ変〙 ⇒べんずる(便)
べん‐・す【便】
〘自サ変〙 ⇒べんする(便)
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