余所行(読み)よそゆき

精選版 日本国語大辞典 「余所行」の意味・読み・例文・類語

よそ‐ゆき【余所行】

〘名〙
① よそへ出かけて行くこと。外出すること。よそいき。よそ歩き。
洒落本・廓大帳(1789)二「しんぞう二人よそゆきのきものなぞ、たたんでしまひ」
※十三夜(1895)〈樋口一葉〉上「他処行(ヨソユキ)には衣類(めしもの)にも気をつけて」
② 外出する際の衣服。外出着。よそいき。よそゆきぎ。
青年(1910‐11)〈森鴎外〉一〇「昔の余所行(ヨソユキ)を今の不断着にしますの」
③ ことさらに改まった態度やことば遣い。よそいき。
※雑俳・俳諧觿‐一(1768)「女房は与所行の顔持て居る」

よそ‐いき【余所行】

〘名〙
※俳諧・其袋(1690)秋「一日二日よそいきして、宿心つきて、親里のかたを詠ていへりけらし」
滑稽本浮世床(1813‐23)初「かかあが衣装(とば)他所行(ヨソイキ)二枚ス」
※洒落本・新吾左出放題盲牛(1781)侠八歯臍「余所行(ヨソイキ)眼目をいららげ肩をいからせ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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